(1)医師を目指された経緯を教えてください。
実は県外の工学部に在籍していた経歴があります。きっかけは3年生の時「これから自分は、製品の一部の開発に携わるようになるのだろうが、家族や知人にそれを説明するのは難しいのではないか」と進路に迷ったことでした。対して医師は、自分で結果が見えわかりやすく、生活する上で身近で欠くことのできない存在と魅力に感じ、医師を目指し、転身しました。
(2)修学資金貸付事業をご利用するようになった経緯を教えてください。
平成19年度に出来た制度のため、自身が入学する際にはまだありませんでした。 途中からアナウンスが有り知りましたが、その時には利用するつもりがありませんでした。というのも、義務年数がネックで…。通算9年を香川県で従事するイメージが難しく感じたからです。 しかし、親への金銭面の負担も気になりながら、学年が上がってくるにつれて、香川県で働くイメージが出来、4年生に入ってから利用することに決めました。
現在は入学時の案内しか受け付けていませんが、とてもお勧めの制度です。
県外の同様の制度では、小児科限定、産婦人科限定など課を限定したものや、僻地での勤務が条件になるなど制限があります。 香川県では、課や勤務先について個別に相談することが出来、自分の希望する課について制限を受けることなく従事ができます。 やはり興味のない課で取り組んでも面白くないだろうし、例えば入学の際に小児科の医師になりたいと感じていても、研修医で色々な現場を体験したり、実際働く内に気持ちが変わることもあると思います。
香川県の制度では、途中で県外へ勤務することが可能ですし、女性については産休・育休の取得も可能ですので、他県と比べると香川県は融通が利き、懐が深いのでは(笑)と感じます。
(3)どのような医師になっていきたいですか?
内科全般が出来るようになってから、専門職を目指したいと思っています。その後研究等も行ない、成果を患者さんへフィードバックしていきたいです。
現時点ではなかなか実施できていませんが、術後のケアまでフォローできる存在を目指しています。
(4)休日はどのように過ごしていますか?
受け持ちの患者さんの往診がありますが、早いと午前中に終わりますので、 その後はゆっくり自分の時間に充てたり、彼女と一緒にドライブに出かけたりしています。 次の日が確実に休みでないと、なかなか県外に出ていくことも難しく、患者さんの状態にもよるので予定は入れにくいですが…。また、今放送されているTVドラマでは、研修医は、忘年会も出来ないような表現がされていますが、しっかりやっています(笑)忘年会の出し物で仮装をしたり楽しい方が多いです。
(5)後輩の方へのメッセージをお願いします。
人と接するのが好きな人であれば向いていると思います。そうでない方も放射線科、麻酔科など人と接する機会の少ない課もありますので(笑)
こうなりたいという具体的なイメージがなくとも 興味さえあれば楽しく取り組むことが出来ると思うので是非挑戦してもらいたいです。(2012/12/20 インタビュー)